はこだて医療情報Dr.コラム

真珠腫性中耳炎(しんじゅしゅせいちゅうじえん)ってご存知ですか?

 中耳炎と言えば痛い急性中耳炎や耳漏(じろう)が続く慢性中耳炎をイメージされる方が多いと思いますが、今回は中耳炎の中でも注意を要する真珠腫性中耳炎をご紹介したいと思います。

 真珠腫とは真珠様の光沢がある耳アカのようなものが耳にできる病気です。
周りを破壊しながら大きくなるという性質があり決して良性とはいえない病気です。
進行すると顔面麻痺、めまい、脳腫瘍(のうしゅよう)など重大な合併症を引き起こします。

 初期の症状は難聴、耳漏ですが一般的な治療で耳漏がなかなか治まらない場合には真珠腫の存在を疑う必要があります。
観察顕微鏡を用いた診察で簡単に見つけることができます。
真珠腫を除去する処置で経過を診ることも可能ですが除去できないときは手術が必要になります。

 耳漏がなかなか治まらない方は一度、お近くの耳鼻咽喉科医院で相談されてはいかがですか。


目から始めるアンチエイジング

 最近よく耳にするアンチエイジングとは、抗加齢医学のことです。
不調になってからではなく早めに予防していつまでも若々しく元気でいたいものです。
日本の失明原因トップ5の中でも緑内障・加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい)・白内障は加齢によるものです。

 老視(=老眼)は、30代後半からはじまる人もいますが、長い間、視力検査をしていないために気づかず、眼痛・頭痛・疲れ目・肩こりなどで苦しんでから初めて受診する方が多いようです。
また、目のまわりの皮膚や筋肉のたるみによる眼瞼下垂(がんけんかすい)・涙の量と質のバランスがくずれて起きるドライアイや流涙症(なみだ目)も加齢によるものが多いのです。

 眼科分野では、欧米で治療効果が認められたサプリメントによる老化防止が最近注目されています。
疲れ目、白内障や加齢黄斑変性に効果のあるものなどがあり、今までの治療に加えて取り入れれば、目のアンチエイジングに役立つことでしょう。


インフルエンザ菌b型による髄膜炎を予防するワクチンが始まります

 皆さん、細菌性髄膜炎(さいきんせいずいまくえん)という病気をご存知ですか?

 これは何らかの原因で細菌が脳を覆っている髄膜という部分に感染して起こる病気で、発熱や頭痛、嘔吐、乳児の場合は不機嫌などの症状や状態の後、進行すると痙攣や意識がなくなるという強い症状をあらわします。
その多くは6カ月から1歳くらいまでのお子さんで、細菌性髄膜炎に罹った5%は亡くなり、20%に麻痺や知能障害などの後遺症が残るといわれています。
日本では年間におよそ600人のお子さんがこの病気に罹り、苦しんでいるものと推測されています。

 細菌性髄膜炎の原因で多いのはインフルエンザ菌b型、肺炎球菌、髄膜炎菌などで、現在世界中で使われているインフルエンザ菌b型に対するワクチンが日本でもようやく12月から使用できるようになります(あくまでも現段階では予定です)。

 インフルエンザ菌は皆さんがよく知っているインフルエンザワクチンでは防げません。
紛らわしい名前ですが、インフルエンザワクチンで防げるのはインフルエンザ・ウイルスによる症状で、インフルエンザ菌b型(細菌ですのでウイルスとは違います)には、専用のワクチンが必要なのです。間違えのないように関係者はHib(ヒブ)ワクチンと呼んでいます。

 このワクチンは、生後3カ月から使い始める事ができるワクチンで、3種混合ワクチンと同じ日に行うことが可能です。
6カ月までに始める事ができたお子さんは初回4週間毎に3回と、概ね1年後に1回の計4回。
7カ月以降、1歳までに始める場合は初回2回と概ね1年後に1回。
1歳以降に始める場合は1回接種することになっており、5歳までが対象とされています。
ワクチンに伴う大きな副作用はありません。

 このワクチンはまだ任意接種で行うワクチンとされておりますので、接種料金などは実施する各医療機関にお問い合わせください。
お金のかかるワクチンですが、ぜひ将来のあるあなたの大切なお子さんのために積極的にワクチンを接種してください。


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